仕事でミスをした自分を責めすぎてしまう|失敗した自分に飲み込まれない

ミスをしたり、問題が起きてしまったとき、私たちは対処しなければなりません。

例えば、仕事上の自分のミスで誰かに迷惑をかけてしまったなら、どのように説明しようか、落ちてしまいそうな信頼をどうすれば保てるか、このミスをどう乗り越えればいいのか。必死に考えるのではないでしょうか。

頭の中は、自分が犯してしまったミスでいっぱいになっているかもしれません。他のことなど考えられなくなってしまうこともあるでしょう。

ミスをしてしまった原因。起きてしまった結果。

そのすべてが、自分に関わる問題です。

「仕方なかった」「それも運命だった」などと、人ごとのように考えているわけにはいきません。時には、自分のミスの大きさに耐えられなくなってしまいそうになることもあるでしょう。

考えて、考えて、どうにかこの状況を切り抜けたいと思うのではないでしょうか。

ミスをした時に頭の中で起きている「負のループ」

そんなとき、頭の中では、さまざまなことが起きています。

自分が犯してしまったミスを何度も思い出します。何が問題だったのか。どこを、どのように間違えてしまったのか。原因を確かめようとするでしょう。

迷惑をかけてしまった相手のことも考えます。どのくらい怒っているだろうか。どうすれば怒りは鎮まりそうか。どう説明すれば納得してもらえるだろうか。信頼を取り戻すために、何ができるだろうか。

考えずにはいられなくなります。

そして、考えているうちに、過去に自分が犯したミスまで思い出されてくる。

自分が不甲斐なく思えてくる。「なぜミスを重ねてしまうのか」と、自分の欠点を証明するかのように、自分の問題点をいくつも挙げてしまうかもしれません。

「なぜ、こんなミスを犯してしまうのか」 「自分以外の問題が引き金になっているのではないか。できれば、何かのせいにできないか」

そんな虫のいいことを考えてしまうこともあるでしょう。

さらに、このミスによって今後何が起こりそうかを想像し始めると、いつしか、自分が犯したミスそのものよりも、これから起こりそうな悪い出来事の想像が、自分を埋め尽くしていくこともあります。

責任を果たすことと、自分自身を否定することは違う

けれど、実際に今すべきことが、起きてしまったミスを修正し、迷惑をかけた相手にきちんと対応し、関係を取り戻していくことだとしたら。

今起こっている問題以外のことを、どれだけ考え続けても仕方がありません。問題を起こしてしまった自分を卑下し続けても、問題が解決するわけではありません。

それでも考え続けていると、

「こういう問題を起こしてしまうのが自分だ」 「自分は何をやってもミスばかりだ」 「ミスをするのが自分なのだ」

と、いつの間にか、自分とミスを結びつけてしまうことがあります。

でも、ミスが自分のすべてなのでしょうか。

確かに、ミスを犯しました。その責任を引き受け、必要な対処をすることは大切です。それは、仕事をしている自分の役割でもあります。

けれど、責任を引き受けることと、自分自身を否定することは同じではありません。

自分のミスに対して無責任であれというのではありません。ただ、その問題を必要以上に膨らませる必要も、その問題を自分自身の否定にまで結びつける必要もないのではないでしょうか。

一つの側面だけに「飲み込まれない」

私たちは、社会の中でさまざまな役割を担っています。

仕事をする自分。 家族と過ごす自分。 友人と過ごす自分。 一人でいるときの自分。

その時々で、違う自分が現れているのではないでしょうか。

仕事でミスをしてしまったのは、仕事をしている自分の一部分です。もちろん、それも自分です。けれど、それが自分のすべてではありません。

ミスをしたことを悔い、原因を考え、必死に対処する必要はあります。けれど、その一つの出来事に自分のすべてを飲み込ませてしまう必要はないのだと思います。

少し離れて、ミスをしてしまった自分を見てみる。

「ああ、今の自分は、この問題でいっぱいになっているのだな」と。

そうやって、自分の中で起きていることを少し離れて見ることができれば、ミスをしてしまった自分だけが自分ではないことにも気づけるかもしれません。

問題に対処している自分もいます。相手に謝ろうとしている自分もいます。原因を考え、これからどうすればいいのかを考えている自分もいます。

そして、問題を抱えながらも、それを少し離れて見ている自分もいる。

その自分もまた、自分の中にいるのです。

一つの側面に飲み込まれてしまわないために

HANEが掲げる「本来の自分へ還る」ということは、自分の中にある一つの側面に飲み込まれてしまわないことにも通じているのだと思います。

仕事をしている自分。 家族と過ごしている自分。 友人と過ごしている自分。

そして、それらの自分を少し離れたところから見ている自分。

一つの出来事や、一つの役割だけを「これが自分だ」と決めつけるのではなく、自分の中にあるさまざまな部分を見渡してみる。

そうすることで、目の前で起きている出来事への向き合い方も、少し変わってくるのではないでしょうか。

私は、それも「本来の自分へ還る」ということの一つなのだと思っています。

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