【自分が大嫌い 受け入れられない】死の心理学から学ぶ自己受容のステップ

なぜ生まれてきたのか、そんなことを考えてしまいますと、自分の存在自体が無意味なように感じて、自分を受け入れることさえ難しくなってしまうでしょう。

私自身、かつて「なぜ私が生まれてきてしまったのか」と自分という存在を否認していた時期がありました。生まれてこなければ、苦しむ必要はなかったのです。

しかし、自分という存在を消してしまうのは恐ろしく、死というものを考えれば、その恐怖にさいなまれ続けてもいました。「生まれてこなければ、死を思う苦しみもなかったはずなのに」と思うと、またさらに苦しくなるのです。

自己否定の闇|なぜ「自分が大嫌い 受け入れられない」状態に陥るのか

思春期を迎えると、そうした思いは「怒り」となりました。自分を受け入れられず、自分のことがわからないのです。どうして良いかわからない苦しみを周囲へと向けるのです。

それは、自分へのいら立ちでした。自分をコントロールすることさえできず、何に腹を立てているのかさえ分かりませんでした。それなら、いっそ面白おかしく生きていけばいい。そう思い、友人たちと過ごすことで気を紛らせました。それはある意味、現実から逃避していたのだと思います。

当時の私は、自分という存在の将来に希望が持てませんでした。いったん人生に躓いてしまうと、自分が敗北者のように思え、自分の将来に何の期待もなくなってしまいました。

もがきのプロセス|運命との取引や殻へのこもりを経て訪れる諦めの正体世の中には運よく生きていく人がいます。「人生は運命の働きによって導かれていくのならその力にすがったならうまく生きられるかもしれない」

気づけば私は、心の中で何かしらと「取引」を始めていました。良い行いをしますから、どうか私に良い運命を私にくださいと。それは、自分を何かに委ね任せているのとは違いました。運命に任せようとしているのではありません。私がすることに対して、良い結果を下さいと、交換条件を提示して願うっていたのです。

自分の力だけでは生きていけない、助けが欲しいと思いながら、それでも自分を中心に、なんとか運よく生きられないかともがいていました。

しかし、今から思えば当たり前ですが、現実というものはそう簡単に思うようにはなりません。どれだけ心の中で叫んでも、幸運に導かれてパッと目の前に道が開けていくこともなく、私は次第に「諦め」を感じるようになりました。

どうしてよいか分からない。子供の頃のような怒りを外へ表す力はなくなり、自分の殻の内にこもり、鬱々とした日々を送るようになりました。「いっそすべてを諦めてしまえば、楽になれるのではないか」と思ってしまうこともありました。

死の五段階に学ぶ|否定や抑うつの先にある「ありのままの自分」の受容

では、そこから私がどうなったかと言えば、今ではそんな過去の自分自身を受容し、いつしか未来に希望を持てるようになっています。こうして今も、私は元気に生きています。

あるとき、精神科医であるキューブラー・ロス氏の著書を読み、死に直面した人がたどる「五段階の心理変化」について知りました。その五段階とは次のようなものです。

  1. 否認(現実を受け入れられない)
  2. 怒り(なぜ自分が、という不満)
  3. 取引(何かにすがり、猶予を願う)
  4. 抑うつ(諦め、落ち込む)
  5. 受容(現実を静かに受け入れる)

この心のプロセスを知ったとき、これは死を目前にした人だけでなく、生きることに迷い、
「人生そのもの」に苦しんでいる人にも完全に当てはまっているのではないかと思いました。

振り返れば、私は自分を認められませんでした(否認)。
その思いは周囲への不満となりました(怒り)。
それでも人生をやり直したくて、良い結果を求めました(取引)。
叫んでも思うようにならなくて、殻にこもりました(抑うつ)。
それでもやがて、私は私を、この私の人生を、
受け入れることができたのです(受容)。

暗闇の先には光がある。ゆっくり自分を認めていきましょう

もし今、あなたがご自身を認められないとしても、自分を否定してしまっているとしても、
激しい怒りの中にいるとしても、何かと取引しているとしても、あるいは落ち込みの暗闇の中でもがいているとしても。

焦る必要はありません。やがて、ご自身を、そしてご自身の人生を、穏やかに受容できる日は必ず来ます。

人生には本当に様々な出来事があります。自分を否認することも、怒りを覚えることも、取り引きしたくなることも、落ち込んで鬱のようになるときもあるでしょう。しかし、そのすべてのプロセスの先に、いつか自分を認められる時が来る。私は自らの体験を通して、そう強く信じています

死の五段階についてはこちらでも紹介しています

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